【SPROUT打ち上げまで39日!】
みなさん,こんばんは!
修士2年の上原です.

あと1ヶ月+αで打ち上げということで,これから連日皆様にSPROUTを知ってもらい,打ち上げの時にはSPROUTマスターになってもらおうと思い更新していきたいと思います.
SPROUTマスターになろう!第二弾は,SPROUTのアマチュア無線ミッションについて説明いたします.


アマチュア無線ミッションは,アマチュア無線家による衛星運用を提供し,技術鍛錬の場として活用してもらい,私達自身もアマチュア無線家として自己訓練や通信及び技術的研究を行っていこう!というミッションとなります.なぜアマチュア無線ミッションを行うのかと言いますと,SPROUTは通信周波数帯にアマチュア無線帯を利用させていただいている「アマチュア衛星」として打ち上げられるためです.2008年の時に打ち上げたSEEDS-IIの時にも,SSTVやデジトーカといったものを搭載し,アマチュア衛星として多くの方に受信していただいてきました.その意思を継ぎ,SPROUTでもSSTV,デジトーカはもちろん,音声,文字デジピータ(後述しますが,語弊があり改名いたしました.)やマイクロフィルムメッセージを企画し,提供できる運用体制を整え,より多くのアマチュア無線家の方々や一般の方々にSPROUTの電波を交信,受信していただけるように尽力したいと思っています!それでは簡単ではありますが,SPROUTの各アマチュア無線ミッションをご紹介いたします!

【SSTV】(一般の方,アマチュア無線家向け)
打ち上げ前に予め保存した画像(14枚)や,カメラで撮影した地球画像をSSTV信号に変換して送信を行います.SSTVはFAXのような音声信号「ピロピロピロ~」という音がします.運用試験時に撮影したSSTV画像です.

【デジトーカ】(一般の方,アマチュア無線家向け)
打ち上げ前に,予めICに録音した音声を軌道上で再生・送信を行います.
ここで,ICに録音した音声のレコーディング風景を初公開!!
Mrs.aritaさんのレコーディング!津田沼のRBC様でレコーディングをさせていただきました.様々な機器
マンションの一室にこんなに素晴らしいレコーディングスタジオがあり,驚きでした!

【音声メッセージボックス】(アマチュア無線家向け)
音声をアップリンクし,録音した音声を軌道上で再生・送信を行います.
私たちは,当初「デジピータ」と呼んでいた機能ですが,アマチュア無線家の方にお聞きしたところ,中継器に近い印象を与えかねないとのアドバイスをいただけましたので,アップリンクしていただいた音声をメッセージボックスに登録し,それを軌道上で再生・送信を行うという意味合いの「音声メッセージボックス」としました.文字メッセージボックスに関しても同様に改名致しました.
イメージ図
【文字メッセージボックス】(アマチュア無線家向け)
文字パケットをアップリンクし,記録した文字パケットを軌道上から地上に送信を行います.

【マイクロフィルムメッセージ】(一般の方,アマチュア無線家向け)
皆さんからいただいた写真やはがき,メッセージをマイクロフィルム化してSPROUTとともに宇宙へ届けようという企画です.こちらはには121通ものメッセージをいただくことができました!ご応募いただいた皆さんのメッセージはこちらの特設サイトに公開しています.またブログにてマイクロフィルムが出来上がるまでを報告させていただきました.ぜひこちら【前編/後編】もご覧下さい.

上記の5つの機能や企画以外にもカメラ撮影関係のアマチュア無線ミッションも検討しています!そちらは明日詳しくお話したいと思います.

最近は全国の大学で作られた衛星が次々と開発されて宇宙へ打ち上げられているのですが,ほとんどの大学が通信周波数にアマチュア無線帯を利用しています.それは,

●アマチュア無線帯の通信機器は比較的安価で地上局アンテナ等も設置が容易で安価であること.
●ネットや文献でアマチュア衛星の運用のノウハウが公開されていること.
●アマチュア無線やアマチュア衛星通信関連のイベントに参加すると多くの無線技術を持った方と話せ,貴重な意見・知識を得られること.
●実際に衛星を打上げた際,衛星の特定に国内外にいるたくさんのアマチュア無線家の方々の協力を得られること.

などと大学側にとてもメリットがあるためです.ですが,本来アマチュア無線帯を利用するからには,国際法や日本の電波法で定められている通り,私たちも含め多くのアマチュア無線家の人達に無線技術の鍛錬の場として利用していただき,楽しんでいただける場の1つとなる様に考えるべきであります.これまでに日本大学でも試行錯誤し,衛星の開発を行ってきていますが,それでも十分ではないと考えています.

今後,打ち上げ直後には多くのアマチュア無線家の方に受信協力をお願いする形となると思いますが,多くの方がSPROUTを通じて宇宙開発や無線技術により関心を持っていただけるようにプロジェクトチーム一丸となって取り組んでいこうと思っております!

実際の運用に関しても後日,お話させていただく予定です.今のところではありますが,
・アマチュア無線ミッションのダウンリンク周波数は437.600MHzとなっております.
・プロトコルに関してはモールス符号,AX.25,音声信号等を採用しております.

詳細に関してはホームページで順次公開をしていく予定ですので,今後ともどうぞよろしくお願い致します.

では,明日はカメラ撮影に関して三田から紹介させていただきたいと思います!