【SPROUT打ち上げまで28日です!】
皆様、こんばんは。
昨日に引き続き修士2年の吉野です。本日は電源系設計について紹介します。

■電源系サブシステム(EPS - Electric Power Supply -)
電源系サブシステムは、太陽電池から発電した電力を二次電池に充電し、電池から供給された電力を昇/降圧・安定化させ各サブシステムに供給する、衛星の中でも重要なシステムです。衛星のミッションを考慮して電池や太陽電池の選定、電力充電・供給回路設計等を行います。大まかにEPSの役割は電池の充電とサブシステムへの電源供給ですが、SPROUTでのEPS設計にはミッションの他、ロケットの搭載等の要求から以下の項目を考慮して設計しました。

■機能・特徴
①サブシステムへの安定した電源供給
②バッテリ状態・過充電・過放電を考慮した充電制御
③打ち上げ時に起動しないよう3インヒビット設計
④運用終了時にスイッチにより充電経路を遮断



●サブシステムへの安定した電源供給
バッテリからの電源供給は昇圧/降圧回路を通して、安定した電源供給を行います。
●バッテリ状態・過充電・過放電を考慮した充電制御
運用を行う際、太陽電池からバッテリへの過剰な充電あるいは電力消費の多いミッションなどでバッテリへの負荷が多いと、バッテリが損傷しその後の運用に問題になる場合があります。そのためバッテリの電圧を監視し充電の制御、衛星の省電力モード、シャント回路による余剰電力消費を行って、バッテリ保護を考慮した充放電を行っています。
●打ち上げ時に起動しないよう3インヒビット設計
衛星が軌道に投入される前に、打ち上げ時の振動などによる機器の故障で衛星に電源が供給されてしまうと、衛星の電波などでロケットや他の衛星に影響を与えて問題になることが考えられます。そのため電源が入るまでに直列に分離検地スイッチを3つ備え、誤動作を防止します(これを3インヒビットといいますが、この設計についてはまた今度)
●運用終了時にスイッチにより充電経路を遮断
衛星の運用終了後、衛星から発する電波が他の衛星に影響を与えないよう考慮して、電池に充電できないようアップリンクにより充電経路をスイッチの切り替えで遮断します。

他にも、バッテリが温度に非常に影響を受けて性能が落ちてしまうなど、ミッションや構体などさまざまなシステムと関わる部分で電力システムは考慮しなければなりませんでした(このバッテリの配置については、明日の構造系設計について、修士1年大日向君から、宜しくお願いします!)

ということで今回は電源系サブシステムについての紹介でした。