【SPROUT打ち上げまで13日です!】

皆様、こんばんは 修士2年の角川です。
SPROUTマスターになろう!本日は運用試験に関してです。

実際にSPROUTが宇宙でミッションを実現するために設計を行い、その設計がSPROUTが打ち上げられ、宇宙環境にさらされても設計通りの機能が実現されているか検証するために各種環境試験を行って来ました。

各種環境試験における衛星の機能確認は、主に各サブシステムとパソコン間の通信によって行ってきました。つまり、各サブシステムの動作確認は1つ1つのサブシステムの動作状況をPC表示させモニタリングすることによってより詳細に確認を行ってきました。

しかし、SPROUTではアマチュア無線通信の通信容量の制約上、すべてのサブシステムの動作状況をモニタリングするような機能を実装することが困難です。そのため、出来るだけ少ない情報量で衛星の動作状況を知ることが出来る設計が求められていました。SPROUTの運用では衛星の動作状況は主に
・コマンドが実行されたかどうか
・各サブシステムの電源状態
・各サブシステムのコマンド処理状態(コマンド待機状態か処理中か)
で各サブシステムの動作確認を行えるようになっています。

今回の運用試験は地上局も含め、これらの実際の運用時に得られる情報だけで、衛星を運用していく練習を行い、実際の運用で起こりえる判断のブラッシュアップを行うことが主な目的です。つまり、実際の運用のコンフィギュレーションでの衛星、地上局、オペレーターを含めたend-to-end試験という位置づけです。




より実際に軌道上で想定される条件と等しくなる様に試験の条件を設定します。実際の運用条件とは、日陰と日照のサイクル、熱サイクル、真空、放射線、無重力環境などが想定されますが、今回の運用試験では日陰と日照のサイクルのみを想定することとしました。全ての想定される条件を模擬した中で、このようなend-to-end試験を出来るだけ長時間、行うにこしたことはありませんが、プロジェクトではそのような試験を実現することは出来ません。なぜなら、想定される全ての環境を模擬できる試験装置がそもそもありません。また、部分的に出来たとしても、何週間、何ヶ月も衛星を拘束してしまうと他のやらなければならない試験が消化できなくなってしまうため、スケジュールの面も考慮しなければなりません。

スプラウトは太陽同期軌道ですので、およそ90分で地球を1周します。その中で、およそ日陰が30分、日照が60分のサイクルとなっています。日陰時には太陽光が太陽電池にあたらないのでバッテリーは放電のみ行います。日照時には太陽光が太陽電池にあたっているので、太陽電池が発電を行いバッテリーが充電されます。今回の運用試験ではバッテリーの充電電源を定電圧装置で行っていますが、私たちが保有している定電圧装置では、自動的に充電している状態と、していない状態を切り替える機能がついていないため、この機能を実現する回路を製作し試験を行いました。



試験結果として、実際の運用手順の確認が行えました。特に、環境試験では1つ1つの運用シーケンスを個別で行っていましたが、運用の全体の流れの中で運用シーケンスの確認出来ました。現在もEM機を用いて同様に運用シーケンスのシミュレーションを行っています。

明日はベイクアウト試験について修士2年藤原が紹介します。